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: ラグランジュ微分とオイラー微分の関係 : 流体運動の記述法 : ラグランジュ的記述   目次

オイラー的記述

オイラー的記述では,空間座標 $ \bm{r}=(x,y,z)$と時刻$ t$が独立変数で,従属変数は速度や密度などであり,

$\displaystyle \bm{u} = \bm{u}(\bm{r}, t)
$

などと表される.オイラー的記述では座標軸と相対的に固定された点で物理量の変化を見ることになり,物理量の"場(field)"に注目している.

オイラー的記述においても1つの流体粒子に注目するとき,それに付随する物理量が時間的にどのように変化するのかを調べたいときがある.このように流体粒子に注目した時間的変化を表す時間微分をラグランジュ微分(Lagrangian derivative)や物質微分(material derivative)と呼ぶ.この時間微分を$ D/Dt$で表し,座標軸に相対的に固定された点における局所的な時間変化 $ \partial / \partial t$と区別する.後者の時間微分は,オイラー微分(Eulerian derivative)と呼ばれる.なお,$ D/Dt$はラグランジュ的記述における $ \partial / \partial t$に対応する.


Yuta 平成22年1月23日