[Memo2015][ITPASS] qpopper のインストールと設定

qpopper のインストールと設定

APOP サービスを提供するため, qpopper のインストールと設定を行った.

勉強のためにインストールは行うが, ITPASS サーバを POP サーバとして利用している人は皆無らしいため, 使いたいという人が現れるまで, POP は休止しておく.

ソースコードのダウンロード

<URL:ftp://ftp.qualcomm.com/eudora/servers/unix/popper/> でバージョンを確認し, 最新のものをダウンロードした. バージョン 4.1.0 をダウンロードした.

# cd /usr/local/src
# wget ftp://ftp.qualcomm.com/eudora/servers/unix/popper/qpopper4.1.0.tar.gz
# tar zxvf qpopper4.1.0.tar.gz
# cd qpopper4.1.0

qpopper を起動するユーザの作成

qpopper を動作させるためのユーザとして, pop を作成する.

# adduser --system --ingroup mail --no-create-home --shell /bin/false --disabled-password --home /nonexistent pop

passwd ファイルに pop ユーザに関する情報を書き込んだ.

# vipw

pop:x:125:8:Post Office Owner:/nonexistent:/bin/false

ここで,

you may need to modify /etc/shadow for consistency.

というメッセージが出てきたので, vipw -s コマンドで, pop の行が追加されていることを確認した.

ビルド

# ./configure --prefix=/usr/local/qpopper \
  --enable-apop=/usr/local/qpopper/pop.auth \
  --enable-popuid=pop \
  --enable-shy \
  --enable-nonauth-file=/usr/local/qpopper/popusers \
  --without-pam --with-gdbm \
  --enable-home-dir-mail=Mailbox

APOP のみにしたいため, /usr/local/src/qpopper4.1.0/popper/Makefile を編集し, OS_DEFS の行を以下のように変更した.

OS_DEFS         =    -DLINUX -DUNIX -DAPOP_ONLY

mkdir-sh が qpopper 4.1.0 には含まれていないため

<URL:http://europa.cocolog-nifty.com/space/2011/07/qpopperv410mkdi.html>

を参考にして ./Makefile と./popper/Makefile を書き換えた後, make と make install を実行した.

ビルドした.

# make

うまくいかなかったので原因を調べたところ, gdbm がインストールされていなかったのでインストールした.参考

# apt-get install libgdbm-dev

./configure 以降の作業を再び行ったところ, うまくいった.

インストール

# make install

ここで, /user/local/src/qpopper4.1.0/Makefile の install の項目に, (インストールディレクトリ )/share/man というディレクトリが作成されていることを確認した.

inetd に登録

# vi /etc/inetd.conf

以下の行を追加する.

pop3    stream  tcp     nowait  root    /usr/local/qpopper/sbin/popper  popper -s

起動

次のコマンドによってinetdを再起動した.

# /etc/init.d/openbsd-inetd restart

インストールした実行ファイルへのパスの設定

インストールした qpopper の実行ファイル群へパスを通した. [ITPASS2014]パスの設定 <一般ユーザ用コマンドのパス> /usr/local/qpopper /sbin を追加した. (大抵, sbin はシステム用コマンドがインストールされる場所であるが, 一般ユーザが使用する pop_auth もインストールされているため, 一般ユーザ用コマンドのパスとして登録した).

インストールしたマニュアルへのパスの設定

/etc/manpath.config に以下の行を追加した. 詳しくは [ITPASS2014]パスの設定 を参照のこと.

MANDATORY_MANPATH                           /usr/local/qpopper/share/man
MANPATH_MAP        /usr/local/qpopper/sbin  /usr/local/qpopper/share/man
MANDB_MAP          /usr/local/qpopper/share/man   /usr/local/qpopper/share/man

動作チェック

まず APOP で使用するパスワードを設定した. ここではユーザを chikuwaXX とした. ここで入力するパスワードはログインパスワードと異なっていてもよい.

> popauth
Adding only APOP password for chikuwaXX.
New password: (パスワードを入力)
Retype new password: (パスワードを入力)

次にメールを chikuwaXX 宛に送った.

> sudo -s
# mail chikuwaXX
Subject: test
aaaaa (CTRL+D)
Cc: 

メールがメールスプールにあるかどうかをチェックした.

# ls -l /home/chikuwaXX/Mailbox
-rw------- 1 chikuwaXX chikuwaXX 440  Nov  3 21:15 Mailbox

届くことを確認した. 別の適当なホストで ITPASS サーバからメールを APOP で受け取れるように設定し, メールが受信できることを確認した.

参考文献

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Last modified:2015/11/03 23:52:19
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