[EPA]ezmlmのインストールと設定

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サーバ上でメーリングリストを管理できるようにするため, メーリングリスト管理ソフトとして ezmlm を導入する.

ezmlm のインストール

ezmlm とパッチダウンロードと展開

取得元や最新バージョンについては ezmlm オリジナル を参照のこと.

# cd /usr/local/src
# wget http://cr.yp.to/software/ezmlm-0.53.tar.gz

# tar xfvz ezmlm-0.53.tar.gz

ezmlm のパッチあてとビルド

まず, 2.3.1 以降の glibc 上で動くため, というのと log.h を使用するよう, パッチを当てる. パッチは ezmlm パッチ から入手する. パッチは /usr/local/src 以下に置く.

# cd ezmlm-0.53/
# wget http://epa.scitec.kobe-u.ac.jp/~itpass/epa/ezmm_2008/ezmlm-glib-log.patch
# patch  < ../ezmlm-glib-log.patch

バイナリファイルのインストール先はこれまでのやり方にあわせ, /usr/local/ezmlm/bin 以下としたいので, conf-bin を以下のように 書き換える.

# vi conf-bin

/usr/local/ezmlm/bin

man のインストール先も以下のように変更する.

# vi conf-man

/usr/local/ezmlm/man

これらのインストール先ディレクトリである /usr/local/ezmlm は先に作って おく必要があるので手動で作成する.

# mkdir /usr/local/ezmlm

conf-qmail に記述されているディレクトリが qmail のソースの取得とコンパイル? で qmail がインストール されているディレクトリと一致していることを確認.

# cat conf-qmail

/var/qmail

# ls /var/qmail
alias/  bin/  boot/  control/  doc/  man/  queue/  rc*  users/

確認が終わったら, make でバイナリを, make man でマニュアルをビルドし, make setup でインストールする.

# make
# make man
# make setup

ezmlm の実行ファイルへのパスの設定

インストールした ezmlm の実行ファイル群へパスを通す.

[EPA]パスの設定 <一般ユーザ用コマンドのパス> /usr/local/ezmlm/bin を追加する.

ezmlm のマニュアルへのパスの設定

/etc/manpath.config に以下の行を追加する. 詳しくは [EPA]パスの設定#man 関連のパスの設定 を参照のこと.

MANDATORY_MANPATH                        /usr/local/ezmlm/man
MANPATH_MAP        /usr/local/ezmlm/bin  /usr/local/ezmlm/man
MANDB_MAP          /usr/local/ezmlm/man  /usr/local/ezmlm/man

ezmlm のテスト

メーリングリスト (ML) を作成する. 詳細は ezmlm-make の man (日本語訳) 参 照. ここでは, mondo2 ユーザで, mondo2-testlist というメーリングリスト を作成する.

$ mkdir ~mondo2/ezmlm-test
$ ezmlm-make ~mondo2/ezmlm-test/testlist ~/.qmail-testlist mondo2-testlist epa.scitec.kobe-u.ac.jp

このコマンドにより, ~mondo2/ezmlm-test/testlist が作成される.

次に作成した ML に ML 主催者が手動で購読者を追加する. 詳細は ezmlm-sub の man (日本語訳) 参照.

注意: 以降, アドレスの '_at_' は '@' に読み替えること.

$ ezmlm-sub ~mondo2/ezmlm-test/testlist mondo2_at_epa.scitec.kobe-u.ac.jp

登録されているアドレスは,

$ ezmlm-list ~mondo2/ezmlm-test/testlist

で一覧される. 詳細は ezmlm-list の man (日本語訳) を見よ.

登録が終了したら ML へ投稿してみる. 先程登録したアドレスへ届くか確かめる.

$ echo Subject:Ezmlm_Test | qmail-inject mondo2-testlist_at_epa.scitec.kobe-u.ac.jp

次に ML の自動処理コマンドを確かめる. 自動処理コマンドの詳細は <URL:http://mlm.qmail.jp/ezmlm/chart.html> を見よ. 始めに投稿アーカイブから 記事を取り出すコマンドを試す. 記事が送られてくるかを確認する. ep ドメ インの MX が張られていない場合は /var/qmail/control/defaulthost をホス ト名までいれたドメイン (フルドメイン) にする必要がある.

$ qmail-inject mondo2-testlist-get.1_at_epa.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null

次に ML 参加者による自動登録抹消を試す. 確認メールが送られてくるのでそ の指示に従い登録抹消する. ep ドメインの MX が張られていない場合 /var/qmail/control/defaulthost をホスト名までいれたドメイン (フルドメ イン) にする必要がある.

$ qmail-inject username-testlist-unsubscribe_at_epa.scitec.kobe-u.ac.jp < /dev/null 

登録を抹消できたかどうか確認するため, ML 登録アドレス一覧を見る.

$ ezmlm-list ~mondo2/ezmlm-test/testlist

ezmlm-idx のインストール

ezmlm に idx パッチを当てることで, メッセージをまとめて読むのに便利なダイジェスト機能の利用や, Subject の加工ができるようになる.

ezmlm-idx のダウンロード

バージョン 0.40 の ezmlm-idx をダウンロードする. 最新版として既に 6.0.0 まで出ているらしいが ( <URL:http://www.ezmlm.org/archive/> 参照 ), Web にインストールドキュメントがあまり出回っていないため, 0.40 を使ってしまう.

# cd /usr/local/src
# wget http://www.ezmlm.org/archive/0.40/ezmlm-idx-0.40.tar.gz

ezmlm のソースコードへのパッチあて

以下の ezmlm-0.53 は [EPA]ezmlmのインストールと設定#ezmlm のパッチあてとビルド で使用された ディレクトリであることを想定している. 特に conf-bin や conf-man などが 変更されているため, 既に ezmlm-0.53 を削除してしまっている場合は上記 のビルド前の設定を行うこと.

# tar xfvz ezmlm-idx-0.40.tar.gz
# cp -r ezmlm-0.53 ezmlm-0.53-patched_by_idx
# mv ezmlm-idx-0.40/* ezmlm-0.53-patched_by_idx/
# rmdir ezmlm-idx-0.40
# cd ezmlm-0.53-patched_by_idx/
# patch < idx.patch

crontab のありかを調べる.

$ which crontab
/usr/bin/crontab 

/usr/bin にあれば先へ進む. 違う場所にある場合は conf-cron にありかを書 き込む.

MySQL (解説は <URL:http://www.mysql.com/> もしくは 日本語マニュアル ) を使う か否かを決定. ここでは使わないこととして先に進む. 使う場合にはこの段 階でやるべき作業がある.

$ make clean
$ make; make man
$ make jp

最後の行は使用言語を選ぶものである. jp は日本語を意味する. これによっ て自動管理要請に ezmlm が応えてユーザに送る文言 (詳細) が日本語になる.

インストール前の ezmlm-idx の動作テスト

一時的にユーザ eztest を作成し (テスト後すぐ削除する), ezmlm-idx のコ マンドバイナリ群が実行できるか確かめる (ezmlm-test コマンド). ezmlm-test を実行する前に ezmlm-idx のコマンドバイナリ群にパスが通って いるかを確認されたい.

# chmod 755 ezmlm-test
# adduser --uid 50000 eztest
# su eztest

ここで su eztest と行ったが sudo コマンドを用いる場合はデフォルトでは 環境変数 $HOME がログインしたユーザとなったままとなり正しく実行されな いので -H オプションをつけて実行する.

$ ./ezmlm-test

  testing ezmlm-idx:    ezmlm-idx-0.40
  Using FQDN host name: epa.scitec.kobe-u.ac.jp
  ezmlm-make (1/2):     OK
  Using RDBMS support:  No.
  testing for qmail:    >=1.02
  ezmlm-reject:         OK
  ezmlm-[un|is]sub[n]:  OK
  ezmlm-send (1/2):     OK
  ezmlm-tstdig:         OK
  ezmlm-weed:           OK
  ezmlm-make (2/2):     OK
  ezmlm-clean (1/2):    removed mod queue entry 3 that wasn't due

上記のように正常に実行されることが確認されたら, exit する.

$ exit

ezmlm-idx のリビルド

MySQL を使わない場合は以下を実行する (使う場合には異なる作業が要る).

# make std
# make

以下を実行して ezmlm-idx のコマンドバイナリを /usr/local/ezmlm/bin 以 下にコピーする.

# make setup 

インストール後の ezmlm-idx の動作テスト

インストールされた ezmlm-test を実行する. /usr/local/ezmlm/bin/ 以下のコマンドバイナリ群にパスが通っているか も同時に確認する.

# su eztest
$ source /etc/profile  # bash の場合
$ echo $PATH
  .... /usr/local/ezmlm/bin   # <- ここにパスが通っていることを確認
$ cd /usr/local/src/ezmlm-0.53-patched_by_idx
$ ./ezmlm-test

  testing ezmlm-idx:    ezmlm-idx-0.40
  Using FQDN host name: epa.scitec.kobe-u.ac.jp
  ezmlm-make (1/2):     OK
  Using RDBMS support:  No.
  testing for qmail:    >=1.02
  ezmlm-reject:         OK
  ezmlm-[un|is]sub[n]:  OK
  ezmlm-send (1/2):     OK
  ezmlm-tstdig:         OK
  ezmlm-weed:           OK
  ezmlm-make (2/2):     OK
  ezmlm-clean (1/2):    removed mod queue entry 3 that wasn't due

$ exit
# userdel -r eztest

参考文献

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