特殊関数
ここは, 辻野が作成した DCL のプログラムファイルのうち, 特殊関数とよばれる初等関数で表記できない関数形を計算したプログラムを載せてあります. いまはプログラムのみですが, あとで各関数の解説を作る予定です.
ベッセル関数
ベッセル関数は, ベッセルの微分方程式を解いたときに得られる一般解で, 通常は第 I 種ベッセル関数のことを指す. ベッセル関数が整数次, あるいは半整数次である場合, 一般解は第 I 種ベッセル関数と第 II 種ベッセル関数 (通常ノイマン関数とよばれる) の線型結合が一般解となる.
以下では, ベッセル関数および, ノイマン関数の整数次に対する計算を級数項 1000 項までで行ったものである.
<注意>
ベッセル関数のプログラムに関しては, 自分の計算機環境 (Ubuntu 9.04) では, 正常に描画されることを確認しているが, 情報実験機 (Debian 5.0) では正常に描画できなかった. 原因は不明. よって, お使いの計算機環境によっては, 再現ができないかもしれないので注意が必要.
- ベッセル関数
- 使い方
- DCL の使い方を参照. ただし, プログラムを実行すると, 計算させる関数の次数を聞かれるので, 任意の数字を 1 つ打ち込んで, Enter を押すと, その数字の次数に対するベッセル関数を計算させることができる.
変形ベッセル関数
変形ベッセル関数は, 変形ベッセルの微分方程式の一般解である. ベッセル関数の変数が実数であったとすると, それに対応する変形ベッセル関数の変数は純虚数となる. つまり, 三角関数と双曲線関数のような関係をしている. ベッセル関数が満たす関係式や性質は, 大部分この変形ベッセル関数も満たす. 級数表現すると, ベッセル関数の級数項に(-1)のべき乗がかかるかかからないかの違いである (整数次の場合は).
以下では, 変形ベッセル関数および, 変形ノイマン関数の整数次に対する計算を級数項 1000 項までで行ったものである.
- 変形ベッセル関数
- 使い方
- ベッセル関数で用いたプログラムの使いまわしであるため, 使い方はベッセル関数のものと同じ.
ルジャンドル多項式
ルジャンドル多項式は, 整数次のルジャンドル微分方程式の解の1つである. ルジャンドルの微分方程式は, 整数次のとき, この多項式とこれに独立な無限級数関数 (第 II 種ルジャンドル関数) の線型結合を一般解にもつ. ここでは, ルジャンドル多項式を有限の長さで計算するプログラムを掲載する. また, 計算できる次数の制限は, ソースファイルの
parameter( n=?? )
で設定されるので, ここを変えれば, 任意の次数まで計算可能. デフォルトでは n=10 にしてある.
また, プログラムを実行すると, 計算させる次数の数字と図に表示させる次数の数字を問われるので, 任意で 2 つの数字を設定する. ただし, 当たり前だが, 計算させる次数より表示させる次数が大きくてはならない. また, parameter で定義されている数字より大きい数字を入力しても適切に表示されない.
- ルジャンドル多項式
- ルジャンドル多項式(変数 cos)
- 上は, x のべき乗として表現したルジャンドル多項式. 下は, 変数を x=cos(θ) として表現したルジャンドル多項式.
- 使い方
- コンパイルして実行すると, 計算させたいルジャンドル多項式の次数を聞かれるので, 任意の次数を入力して, Enter を押すと, 結果が表示される.
ルジャンドル陪多項式
ルジャンドル陪多項式は, ルジャンドル陪微分方程式 (ルジャンドル随伴微分方程式) の解の1つである. この関数は多項式という名前をしているが, 厳密には多項式でない (多項式の場合もあるが). また, この関数は球面調和関数を構成する関数であり, 非常に重要な関数である.
- ルジャンドル陪多項式
- ルジャンドル陪多項式(変数 cos)
- 上は, x のべき乗として表現したルジャンドル多項式. 下は, 変数を x=cos(θ) として表現したルジャンドル多項式.
- 使い方
- コンパイルして実行すると, 計算させたいルジャンドル陪多項式の次数をそれぞれ, P^m_n(x) としたとき, 最初に "n" を聞かれ, 入力して Enter を押すと, 次に "m" を聞かれるので, これにも入力して Enter を押すと, 結果が表示される. ルジャンドル陪多項式の数学的知識として, "n>m, or n=m" でなければならないので, この条件を満たすものしか正しく表示はされない.
エルミート多項式
エルミート多項式は, エルミートの微分方程式の解の1つである.
チェビシェフ多項式
チェビシェフ多項式は, 整数次のチェビシェフ微分方程式の解の1つである.
parameter( n=?? )
で設定されるので, ここを変えれば, 任意の次数まで計算可能. デフォルトでは n=10 にしてある.
また, プログラムを実行すると, 計算させる次数の数字と図に表示させる次数の数字を問われるので, 任意で 2 つの数字を設定する. ただし, 当たり前だが, 計算させる次数より表示させる次数が大きくてはならない. また, parameter で定義されている数字より大きい数字を入力しても適切に表示されない.
- チェビシェフ多項式
- チェビシェフ多項式(変数 cos)
- 上は, x のべき乗として表現したチェビシェフ多項式. 下は, 変数を x=cos(θ) として表現したルジャンドル多項式.
- 使い方
- コンパイルして実行すると, 計算させたいチェビシェフ多項式の次数を聞かれるので, 任意の次数を入力して, Enter を押すと, 結果が表示される.