[ITPASS2009]qpopperのインストールと設定

qpopper のインストールと設定

APOP サービスを提供するため, qpopper をインストールする.

4 回生による新 ika 構築にむけての覚書

これまでのところ, ITPASS サーバを POP サーバとして利用している人は皆無らしいため, 使いたいという人がでるまで, POP は休止しておく (実際には, 単に新 ika からはインストールしない) のが良いかもしれない.

ソースコードのダウンロード

下ではバージョン 4.0.18 をダウンロードしているが, <URL:ftp://ftp.qualcomm.com/eudora/servers/unix/popper/> でバージョンを確認し, 最新のものをダウンロードすること. ここではバージョン 4.0.18 を使うこととして進めていく.

# cd /usr/local/src
# wget ftp://ftp.qualcomm.com/eudora/servers/unix/popper/qpopper4.0.18.tar.gz
# tar zxvf qpopper4.0.18.tar.gz
# cd qpopper4.0.18

qpopper を起動するユーザの作成

qpopper を動作させるためのユーザとして, pop を作成する.

# adduser --system --ingroup mail --no-create-home --shell /bin/false --disabled-password --home /nonexistent pop

passwd ファイルに pop ユーザに関する情報を書き込む. 下記の例では UID は 119, GID は 8 となっているが, その部分はインストール時の状況による.

# vipw

pop:x:119:8:Post Office Owner:/nonexistent:/bin/false

ここで,

you may need to modify /etc/shadow for consistency.

というメッセージが出てくるので, vipw -s コマンドで, pop の行が追加されていることを確認する.

ビルド

# ./configure --prefix=/usr/local/qpopper \
  --enable-apop=/usr/local/qpopper/pop.auth \
  --enable-popuid=pop \
  --enable-shy \
  --enable-nonauth-file=/usr/local/qpopper/popusers \
  --without-pam --with-gdbm \
  --enable-home-dir-mail=Mailbox

APOP のみにしたいため, /usr/local/src/qpopper4.0.18/popper/Makefile を編集し, OS_DEFS の行を以下のように変更する.

OS_DEFS         =    -DLINUX -DUNIX -DAPOP_ONLY

ビルドする.

# make

インストール

# make install

inetd に登録

# vi /etc/inetd.conf

以下の行を追加する.

pop3    stream  tcp     nowait  root    /usr/local/qpopper/sbin/popper  popper -s

起動

次のコマンドによってinetdを再起動する.

# /etc/init.d/openbsd-inetd restart

インストールした実行ファイルへのパスの設定

インストールした qpopper の実行ファイル群へパスを通す. [ITPASS2009]パスの設定 <一般ユーザ用コマンドのパス> /usr/local/qpopper/sbin を追加する. (大抵, sbin はシステム用コマンドがインストールされる場所であるが, 一般ユーザが使用する pop_auth もインストールされているため, 一般ユーザ用コマンドのパスとして登録する).

インストールしたマニュアルへのパスの設定

/etc/manpath.config に以下の行を追加する. 詳しくは [ITPASS2009]パスの設定 を参照のこと.

MANDATORY_MANPATH                           /usr/local/qpopper/man
MANPATH_MAP        /usr/local/qpopper/sbin  /usr/local/qpopper/man
MANDB_MAP          /usr/local/qpopper/man   /usr/local/qpopper/man

動作チェック

まず APOP で使用するパスワードを設定する. ここではユーザを chikuwa1 とする. ここで入力するパスワードはログインパスワードと異なっていてもよい.

> popauth
Changing only APOP password for chikuwa9.
New password: (パスワードを入力)
Retype new password: (パスワードを入力)

次にメールを chikuwa1 宛に送る.

> sudo -s
# mail chikuwa9
Subject: test
aaaaa (CTRL+D)
Cc: 

メールがメールスプールにあるかどうかをチェック.

# ls -l /home/chikuwa9/Mailbox
-rw------- 1 chikuwa1 chikuwa9 440 Oct 14 20:08 Mailbox

届いているので, これを別の適当なホストで ITPASS サーバからメールを APOP で受け取れるように設定する.

参考文献

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