[EPA]gate-toroku-systemの開発とメンテナンス

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開発メンバー

神戸版 gate-toroku-system

神戸大学 地球および惑星大気科学研究室の EPA サーバの ユーザ管理には gate-toroku-system (神戸 EPA サーバ用) を用いる. このソフトウェアは元々北大理学の EP計算機ネットワーク 技術支援グループ で開発されたユーザ管理用ソフトウェアで, EPA サーバではこのソフトウェアを EPA サーバ用に修正を行って 導入している.

現在, gate-toroku-system 最新版は 電脳サーバ で管理されており, これを神戸版 gate-toroku-system の初版として cvsroot を作成する.

以下では, gate-toroku-system の開発とメンテナンスの環境を整える ために行った作業のログである.

必要なソフトウェアのインストール

以下のコマンドで, 開発やメンテナンスに必要なパッケージをインストールします. なお, 以下の perl 関連のパッケージ名は Debian GNU/Linux 4.0 (コードネーム etch) の場合のものなので, Debian のバージョンによって 変更される可能性が高いので注意のこと.

# apt-get install cvs
# apt-get install kcc
# apt-get install qkc
# apt-get install libjcode-pm-perl
# apt-get install libcrypt-passwdmd5-perl
# apt-get install libdatetime-perl
# apt-get install libdatetime-format-strptime-perl

余分なファイルの削除, 文字コードの修正

新たに cvsroot を作成するため, gate-toroku-system 内の余計なディレクトリ やファイルを削除する. ls -aR でディレクトリ内のファイルを眺め, 不要なドットファイルなども削除しておくこと.

$ cd gate-toroku-system
$ rm -frv `find -name CVS`

また, 文字コードは 1 種類に統一したいため, kcc で文字コードのチェックを行う. 今回は EUC に統一することを考えているので, 異なるものがある場合には qkc で変更すること.

$ kcc -c `find -name '*'`
           :
./make-smtppasswd/Makefile:     ASCII
./make-smtppasswd/gate-make-smtppasswd.PL:      7-bit JIS [ESC$B, ESC(B]
./user-status/gate-user-status.PL:      EUC
./user-status/Makefile: ASCII

$ qkc -e -u ./make-smtppasswd/gate-make-smtppasswd.PL

gate ユーザの作成

CVS リポジトリは /home/gate 以下に作成するため, gate ユーザを以下のように 作成する.

# adduser --uid 500 --disabled-password gate

フルネームには "Administrator of gate-toroku-system" を入力する.

CVS リポジトリの作成

# su gate
$ umask 002
$ cd
$ cvs -d /home/gate/cvsroot init

グループ書き込み許可の設定

上記で umask などの設定をおこなったものの, s ビットを立てるなど, パーミッションの設定が必要となる. また cvs init コマンドで 作成したディレクトリやファイルの中にはグループ書き込み権限が 無いものもあるので, 以下で設定する.

リポジトリ cvsroot パーミッションの設定

cvsroot 以下で作成されるファイル, ディレクトリのグループを gate にするため, cvsroot に s ビットを立て, 書き込み権限を 与える. 念のためにグループも gate に設定する.

$ chmod g+s cvsroot
$ chmod g+w cvsroot
$ chgrp gate cvsroot

管理用ディレクトリ CVSROOT 内のパーミッションの設定

cvsroot が作成されれば, そのリポジトリに関する CVS の動作を 制御する CVSROOT ディレクトリも作成されているはずである.

このディレクトリ, およびそれ以下の特定のファイルに関して グループの変更と書き込み権限変更をおこなう.

["CVSROOT ディレクトリ本体"]

グループを gate とし, グループに書き込み権限を与える. (これは少しアンセキュアな方針かもしれない. よりセキュアな 方法として, 代表的な管理者 1 人にのみ書き込み権限を与える という方針もあり得るだろう).

$ cd cvsroot
$ chgrp gate CVSROOT
$ chmod g+s CVSROOT
$ chmod g+w CVSROOT
["history, val-tags へグループ書き込み権限を与える"]

CVSROOT 以下にある history, val-tags にグループ書き込み権限 を与える. (グループは既に gate であると仮定している).

なお, history とはこのリポジトリ以下のプロジェクトに対して 行なわれた checkout, commit, rtag, update, release を記録 しているファイルである. cvs history コマンドで見ることが出来る. (動作の詳細は cvs history -x コマンドを参照のこと). ここではグループ gate で開発することを念頭に置くため, グループに書き込み権限を与えておく.

$ cd CVSROOT
$ chmod g+w history

val-tags は検索を高速化するために, 有効なタグ名をキャッシュ しているファイルである. GATE プロジェクトではタグも使用するので, これにもグループ書き込み権限を与える.

$ chmod g+w val-tags

gate-toroku-system プロジェクト開始

gate-toroku-system ディレクトリ内に移動し, cvs import でプロジェクトを 開始する.

# su gate
$ umask 002
$ cd gate-toroku-system
$ export CVSROOT=/home/gate/cvsroot

$ cvs import -m "gate-toroku-system" gate-toroku-system gate Initial

プロジェクトのパーミッションの確認

プロジェクトのディレクトリのパーミッションを確認しておく.

$ ls -l /home/gate/cvsroot
drwxrwsr-x  3 gate gate 4096 2007-08-15 17:18 CVSROOT
drwxrwsr-x 39 gate gate 4096 2007-08-15 17:44 gate-toroku-system

上記のようにグループが gate で権限が rws の場合は問題ない. もしそうで ないのなら, 以下のコマンドでグループとパーミッションを変更すること.

$ chgrp gate gate-toroku-system
$ chmod g+s gate-toroku-system
$ chmod g+w gate-toroku-system

なお, もしも gate-toroku-system が上記のようなパーミッションになってい なかった場合, それよりも下層ディレクトリのパーミッションもそれと同様な 可能性がある. それらに関してもグループとパーミッションを設定すること. 調べるには以下のコマンドが便利であろう.

$ cd /home/gate/cvsroot/gate-toroku-system
$ ls -dl `find -type d`
  • プロジェクト以下にある「ファイル」に関しては (グループは gate である必要があるが) パーミッションは -r--r--r-- で問題ない. cvs コマンドを介せば, 正しく commit, add, remove などが可能である.

CVS リポジトリのカスタマイズ

<URL:http://www.gfd-dennou.org/library/cc-env/cvs/> を参考に, 以下の作業を行う. 作業手順に関しては以下を参照のこと.

  • cvs リポジトリのカスタマイズ
    • commit をメール通知する設定
    • バイナリファイルを安全に登録するために
    • euc のファイルのみ登録するには
    • commit メッセージを euc のみに

なお, メール通知の際の宛先は EPA サーバの gate-toroku-system 開発グループ とし, ファイルの文字コードは EUC とする.